デジタルカメラ活用術

実写で説明「解像度の関係」


デジタルカメラ初心者や入門者の方に多いのが、画素数と解像度を理解していないで撮影し、後々のプリントアウトで「画質が悪い」と訴える方。

どう言う事かというと、例えばデジタルカメラを購入すると、おまけで8MB程度のメディア(スマートメディアやコンパクトフラッシュ、メモリースティック等々)が付属してきますが、200万画素クラスのデジタルカメラの場合、カメラの画質設定で最高画質の1600x1200ピクセルでJPEG圧縮保存にすると、1つの画像で600KB以上になる為、これでは10枚程度しか撮影できませんから、解像度を下げた1024x768ピクセルで撮影している(本人は理解していないので気が付いていない)方が多く、これで30枚以上撮影出来る、いわゆる撮影枚数優先型の方の事です。
これが300万画素クラスになれば、1枚の画像が1MB近くになっており、メディアを買い足さないで撮影するには、どうしても解像度を落とす設定で撮影されてしまっています。
勿論、理解して解像度を落とすのであれば構いませんが、私のまわりでも300万画素のカメラでせっかくのベストショットを1024x768ピクセル、つまりは80万画素モードで撮影記録しているため、「最新のカラープリンターで印刷してもザラザラした感じ」と嘆いていたりします。
私からのお勧めは、300万画素機ならば2048x1536ピクセルのモードは絶対に変更せず、圧縮率を高く(つまり、画質は劣化するがファイルサイズは小さい設定)した方が、最終的にプリンターで印刷する時に泣くことはなくなります。
また、機種によっては撮影後にカメラ本体で解像度を下げるリサイズ機能が備わっているカメラもあり、そんな便利な機能がついているのならば、積極的に使って欲しいものです。

ここでは、各解像度で撮影した画像の解像力を見ていきます。

実験の方法は、解像度をもっとも細かく設定できるオリンパスのC3030Zoomを使い、三脚に固定して、同一の風景を撮影していきます。
オリジナルサイズで掲載するのが一番良いとは言え、300万画素モードでは700KBもあり、とてもすべてを表示できませんから、各解像度での撮影画像の一部分をトリミングして見ていくことにします。
最初の一枚、下記の画像は400x300ピクセルにリサイズした画像です。本当の画像はこれより何倍も大きな画像ですよ。


丸印の部分をトリミングして下記に並べてみます。



解像度別、実寸表示

2048x1536ピクセル
300万画素モード

1600x1200ピクセル
200万画素モード

1280x960ピクセル
130万画素モード

1024x768ピクセル
80万画素モード

640x480
35万画素モード



解像度別
上記の各解像度の画像を横100ピクセルに拡大表示

2048x1536ピクセル
300万画素モード

1600x1200ピクセル
200万画素モード

1280x960ピクセル
130万画素モード

1024x768ピクセル
80万画素モード

640x480
35万画素モード


この解像度別比較を見て言えるのは、300万画素モードで撮影した物と80万画素モードで撮影した物を比べれば分かる通り、いくら最新の良いデジカメを使おうが、画素数を落としたモードで撮影してしまえば、こんなに解像力も低下してしまうと言うこと。
C3030Zoomの場合、200万画素モードが備わっているため、場合によっては200万画素モードで撮影してもそれほど画質的な劣化はありませんので使えるモードです。
しかし、その他のデジタルカメラのほとんどが、300万画素モードの下がいきなり80万画素モードしかないのですから、後でプリントアウトするのであれば、画素数は落としてはならないことが理解して頂けましたか。
どうしても沢山撮りたいのならば、メディアを買い足すのが鉄則。
200万画素クラスならば32MBの物を、300万画素クラスならばそれ以上の物を購入します。

00/07/22